日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

2024年08月15日午前5時少し前　徹夜おどりは最後の一曲　まつさか　空が白んで徹夜おどりのフィナーレだ。

日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

2024年08月15日午前5時少し前　空が白んでも踊り手の数は減らない　山が迫る郡上八幡の踊り会場。

日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

2024年08月15日午前5時少し前　笛と太鼓と三味線そして踊り歌　屋台の上では踊り手と同様に徹夜の演奏が続く。

日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

2024年08月15日午前少し前　郡上八幡上のライトアップと川辺の宿の光　そして町を流れる吉田川。

日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

2024年08月14日午前8時　徹夜踊り会場の傍も端と吉田川　橋の下で少年が釣りをしていた。ぽつりぽつりと小魚を釣り上げている。

（タイトル）

日本の夏　郡上おどり　甲斐鐵太郎

　奥美濃の郡上八幡の市街を吉田川が流れる。郡上市の徹夜おどりの会場の傍らにある宿は吉田川を見下ろすように建っている。川辺の別荘であり客をもてなすためにある。古い日本家屋だが情緒にあふれる。2024年８月１３日、１４日に泊まった。二泊するのは徹夜おどりりが雨に見舞われるのを警戒してのこと。

　お囃子と歌い手が乗る踊り屋形は白山神社に由来する盆提灯で照らされ。郡上ならではの素朴な盆歌とお囃子にのって踊り手は一心に身を振り続ける。単純な動作を繰り返すうちに人は陶酔し、祈りともいえる境地にはいる。

　郡上の盆歌の幾つもの歌詞が耳に届いて頭の中をぐるぐる回る。次のような言葉だ。郡上の八幡出て行く時は　雨も降らぬに袖しぼる。七両三分の春駒 春駒。今年始めて三百踊り　おかしからずよ他所の衆が。げんげんばらばら何事じゃ　親もないが子もないが　一人貰うた男の児　鷹に取られて今日七日。アラ　ヤッチク　サッサイ。トコ　ドッコイ　ドッコイ。ヤアヨー　ホーイ　ヤーヨーイ。ヨーホーイ モヒ トツショ オーサーテ 合点ショー。

　郡上踊りは中世の念仏踊りなどが源流となっている。それがはっきり現れるのが寺の拝殿で実施される拝殿踊りだ。順繰りに呪文のように歌い下駄を鳴らして屋根付きの拝殿をぐるぐる回。夕暮れに始まった踊りは深夜まで続く。

高原の夏とジョウビタキ　甲斐鐵太郎

のり弁360円と日本株3千円時代の予測

　ニューヨークのランチ（昼飯）は2,000円になる。韓国のそれは1,500円。日本は持ち帰り弁当の「のり弁」が360円。何故こうなのかは別のこと。日本を旅行する外国人は安い安いと爆買いする。高級バッグは海外の半値だ。高級バッグを欲しがるのは心理現象は日本にもあった。東南アジアからの出稼ぎの婦人はリサイクル店でブランド品を物色する。日本の物品が安い状況が続いている。

　コンビニ勤務の年収は120万円。生産性の向上が叫ばれるがコンビニの賃金状況は日本社会の平均的な生産性の先行きを絶望させる。2003年3月に年収300万円時代の到来を予測した森永卓郎は世の中を驚かせた。眉唾だから、その本は買わないで書店で立ち読みした人が多い。森永卓郎は国民の9割が年収100万円以下になる「年収100万円時代」を予測した。マクロ経済、計量経済、労働経済などを専門として獨協大学経済学部教授の任にある森永卓郎の経済予測は奇抜でありながらよく当たるので怖い。日本の株価は3,000円台が至当と述べる。現在の株価の10分の１だ。分析手法は分からない。

　7月末から8月初めにかけて株価が。日経平均は2024年8月5日に31,458円と大暴落、7月11日の史上最高値42,224円からの下落率は25%。2024年初めの株価33,288円からの上昇分が帳消しになった。日本の株価は日本の持ち帰り弁当「のり弁」の360円という価格と同一の現象。表と裏と言ってよい。

　低金利通貨の円を借りて、他通貨で運用する取引が行われていことが背景にある。日本の長期に及ぶ超低金利がこのことを呼び起こし、他通貨で運用する資金を膨大に積み上げてきた。何かのきっかけでこの現象にヒビが入る。株価大暴落はこのようなことであった。日本株を買い上げているのは海外の機関投資家である。外国人投資家は日本の株価上昇の現象に乗って利益を上げようとして対日投資を増やしていたのだ。

　森永卓郎氏は「完全な競争下では企業の利益はゼロになる」という経済学の基礎理論を持ち出す。コンビニエンスストアの賃金はアジア諸国の賃金の水準に引き落とされる。下働き、単純労働の分野にアジア人の雇用者が増える。野菜栽培の畑で働く人の肌色は日本人のそれとは違う。長野県川上村の野菜畑の作業者は中国人からインドネシア人などに変わった。昼の食事の「のり弁」360円と日本人の年収100万円時代到来につながりをみる。